新渡戸稲造が生前、最後に郷里盛岡を訪問したのは昭和8年5月16日の岩手県産業組合青年連盟(千田善内理事長)の総裁推戴式に臨むためであった。前日盛岡に着き、推戴式に臨んだが、当時の産組青年連盟の指導者・佐々木休次郎・岩手郡太田宰郷産業組合長、柴田兵一郎・岩手郡沼宮内産業組合長にユニオン・イズ・パワー(Union is Power)の揮毫を贈った。
その揮毫は今も現存している。
その夜に岩手県公会堂で、当時の盛岡高等農林学校(現・岩手大学農学部)、岩手医学専門学校(現・岩手医科大学)の教職員が参加して、ディナー・パーティーが開かれたが、その時のメニューが残っている。
今年はユニオン・イズ・パワーを語らい、昭和初期の不況下に郷里産業組合人を励ます「晩年の稲造」を偲ぶ会を開催する。
今回の新渡戸基金主催の企画は、ちょうど新渡戸が食した73年前と同じ日に、同じ場所で、同じメニュー(洋食)を食べながら当時の新渡戸の心をふり返ることから計画された。
- 日時 5月16日午後6時
- 場所 岩手県公会堂2階ホール
- 会費 8千円
〔「太平洋の橋」第12号、2007年3月15日、(財)新渡戸基金発行 から〕注・新渡戸の夕食を食べる会は、数年前から毎年5月16日に盛岡市内で開かれています。
問い合わせ・申し込み:財団法人・新渡戸基金
URL:http://www.nitobe.com/
盛岡市菜園1丁目4-10
TEL:019-654-3279
FAX:019-652-4213
昨年は岩手県公会堂地下の「公会堂多賀」(レストラン)で開かれました。