-7- 第339号 | 平成13年3月12日 |
小学校
季節感のある行動活動を大切にして
小学校 大場貴子
1月15日、一、二年生は、恒例の『もちつき』をしました。これは、生活科の授業の中で、季節感と伝統行事を学ぶ企画として行っているものです。
今年は、平日とあって、保護者のつき手がなかなか見つかりませんでしたが、何人かのお父様に来て頂いておいしいおもちをつくことができました。
前日に、二年生がもち米を研ぎました、特に寒い季節のこと、冷たい水に手を赤くしながらしっかり研いでくれました。
当日は、かなり寒い日でしたが、佐藤先生やお父様方のもちつきに、「よいしょ、よいしょ!」とかけ声をかけ、そのあと一年生は、ちょっと重い杵を手に、友達のかけ声で一生懸命にもちをつきました。
「思ったより軽いよ。」という頼もしい子ども達。
二年生も全員がもちつきの後、お手伝いのお母様方といっしょに、もちを丸めてきなこをまぶし、おいしいきなこもちを作ってくれました。
「つきたてのおもちって、おいしいね!」
という声と、子ども達のうれしそうな顔に、これからも続けていきたいと思いました。
2月3日は、節分でした。土曜日が休みだったので、2月2日に一年生が、学校中の鬼を退治しようと、豆をまきつつ校内を練り歩きました。
生活科で作った手提げ袋の鬼の面をつけて、各教室を回りました。
毎年この日は、ほかの学年が一年生が来るのを待っていてくれます。まいた豆欲しさのことですが…。
豆を拾って投げ返して来る先生もいて、子ども達は、大喜びでした。
『いわし柊』の話をしたら、とても嬉しそうに
「うちでも、買ってきたよ。」
という声も聞こえました。
「年の数だけ豆を食べて!」
「先生はいくつ食べるの?」
「一〇〇個食べるの大変よね〜」
「ずるいよ!」
こんな会話ができました。
これも、もちつき同様、日本の季節の行事として、続けてきました。
小学校では、家庭ではあまりしなくなった伝統行事や、季節の節目を感じるものをたくさん取り上げて経験させたいと考えています。
こども 春の息吹にさそわれて
小学校長・幼稚園長 福田 景三郎ガラス窓の向こうから「郵便屋さん……拾ってあげましょうよ、一枚、二枚……」
一年生のかわいい合唱が、大きく、小さくただよってきます。
そして今日も、今もまたガラスをトントン、ドンドン、ダンダン。
「なあに、今ね、ちょっと忙しいだよ。」
「うそお−。」
「本当のほんと。」
「先生はヒマだよ。だって今私達とおしゃべりしてるじゃん。」
(確かにおっしゃる通り、その通りです。しかし、今、タイムズの原稿を仕上げないと…それをムリヤリお話させているのは一体ダアレ……)
「うん、ひま……。」
「じゃあ、ちょっと見ててね。」
三人が一輪車で手と手をつないで三輪車。ゆっくりたしかに進んで行く。真ん中のおさげさんが、
「手え、はなしてえ、うまくこげないもん。」
「だいじゃうぶ、だいじょうぶ。」
一人の方が乗りやすい。でも手をつないで一緒に遊びたい。ではどうしよう。手をつないだまま一人一人がこぐ方法を工夫しよう、努力しよう、そうすれば、はらできた。みんないっしょに一輪車ができてよかったね。うれしいな。
三人は一列に並んで、ちゃんと向こうの壁にけ看きました。ふりかえって大ニコニコ、手はギュっとむすばれていました。一人一人がそれぞれに楽しんでみたいコと、それをみんなで一緒にしてみたい、それが両方できました。すごいね、えらい!!
気がつくと二年生二人が郵便屋さんの大なわとびをまわしています。一年生のおかっぱさんが
「先生、、一年生がとぶ役なのよ。」
とこっちもニコニコ。
やさしいなあ。うれしいなあ。学校の中で、学年をこえて、一緒にいる幸せが、温もりが今日もいっぱいです。