-7- 第340号  TokyuBunka Times  平成13年7月2日

小学校

新しい宿泊プログラムにむけて

宿泊行事計画委員会

 今年から小学校の宿泊行事が大きく変わることになりました。
もちろん宿泊行事で学んでほしい基本的な目標は変わりませんが、21世紀を迎え、子供たちの活躍する舞台は、我々大人たちが想像を絶するほどの大きな広がりを持った時代となるのではないかと思われます。現に、小学校では昨年度よりコンピューターを使用した「情報」の授業がスタートしています。調べ学習なども、一度覚えるとインターネットでスイスイと行ってしまうのです。子供たちの習得力のすごさに驚きますが、これもこのような社会の中で生きている子供たちのだからこそなも知れません。
 そのような新しい社会の中で生きていき子供たちに、私たちは何を伝えていこうか?支援していこうか?…日々私たちが考えいることから生まれたのが、今回の宿泊プログラムの改訂なのです。

カヌー体験をする子ども達

カヌー体験をする子ども達(みんなで運びました)


 「冬の教室」は場所を群馬県に移し新たなプログラムとしました。
 「農村学習」は『総合的な学習』をふまえ、年間を適して学習できるよう、対象学年をを変更し、内容も大幅に変更します。「修学旅行」は6年間同じクラスで学んできた友と、ゆったり語り合えるように、ゆとりのあるコースに変更します。
 そして大きな変更点は、夏の高原学校です。高学年2コース選択制となりました。行く場所も日程も違います。「じよんのびコース」は新潟でのんびり農村体験やかやぷきの田舎生活を堪能します。選択でカヌーなどもあります。「サバイバルコース」は長野でテント生活をします。食事も各自で自炊し、自分たちでメニューを考え、材料を調達する日もあります。「ナイトプログラム」や、自分たちで考える「カーニバルパーティー」の夜は、大いに盛り上がることでしょう。

じょんのびの森へたんけんに行きました

じょんのびの森へたんけんに行きました


「自ら学ぶ」を支援

 そして現在も、さらに新コース計画の検討が行われています。それは子供たちとともに、私たちも共に同じ空間で発見や感動を共有していきたいからです。私たちは子供たちに、宿泊行事でいろいろなことを学んでほしいと思っています。しかしそれは、「教える」のではなく、「自ら学ぶ」を支援していきたいのです。
 東示文化小学校は日々進化しています。


こども こども

『善い』学級


教頭 飯田 克征

 学校、それは楽しいもの、日々希望に充たされ続ける場でありたいと常々、思う。
わざわざ先生に怒られることを喜びに登校する児童がいるという話は聞いたことがない。
大好きな先生方に認められたいがためにやってくるのだ!!
それが道理というもの、一日の三分の二の学校生活を余儀なくされている子等を思う時、教師としての責任は重くのしかかる。
 ひとりひとりを支える学級という器、どんなものでなくてはならないのか、少しばかり堀り下げたい。
 あけっぴろげにどんなことを言っても真摯な気持ちで受け入れてくれる仲間達がいることは魅力である。陰気な言葉が飛び交う、卑しむような雰囲気が漂う学級は、さぞかし居心地が悪かろう。
わからないから学校に来る!!
失敗を快く包み込み、学級全体が個人を支え、ひとりひとりの個性や努力が学級全体に反映し、循環する。そんな仲間達でありたい。
 この子等、お互いかけがえのない結びつきなんだろうか?万年筆のスペアインクみたいに代替のきく存在では…………そんなことに思いをはせると一抹の寂しさにおそわれる。
「君がいないクラスに活気がなくなるよ。」
「君のひとことは重い。頼りがいがある。」
「腕力ならまかせてよ。オレがやっつけてやるよ。」
「学力」の優秀さは、何も数多くある子供の善さの内、王様としてて君臨するものではないだろう。各々、いろいろな持ち味があり、学級内に入りくんで活かされる。時として、自分の短所をも認識し素直な気持ちで助けられる。そんな体験も大事ではないだろうか。
子供は、それぞれに長所、併せ持つものである。
全員が相互に善さをわかり合える学級、そう在りたい。……だから、共同生活は面白いのである。


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