-5- 第341号 | 平成13年12月10日 |
医学技術専門学校
オーストラリア研修・後編
ケアンズにて
医技2年 反田育美
今年の三月未、海外研修でオーストラリアを訪れた。前回の東京文化タイムスで述べていたように、前編は、シドニーでの事についてであった。シドニーの街や、病院見学での検査技師の明るい雰囲気、交歓会、ブルーマウンテンでの貴重な出来事、今回は後編、ケアンズの事を伝えたいと思う。
シドニーからの飛行機の旅を終えて、まっ先に私たちを迎えたのはケアンズのモアーッとした暑さだった。日本人ガイドさんの笑顔と共にこの旅は始まった。
まず初めにフライングドクターを訪れた。病気、ケガ人が出た時連絡を受けてからどんな地域にも二時間以内にドクターが向かえるような場所に基地があった。飛行機の中にはいろいろな薬、治療器具がそろっており、すぐにその場で応急処置が出来る様になっていた。フライングドクターチームは医療現場でのあらゆる事に対応するため、医師、看護婦、薬剤師などが揃っていなければならない。そして何より驚いたことはこのシステムがすべて無料だということだ。広いオーストラリアではつくづく大切な役割であると感じた。日本にもあってほしいシステムだが、広いオーストラリアだからこそ出来るすばらしいことであると思う。見学した施設にあった展示の中の写真では元気になった人々の笑顔が印象的だった。大変な仕事だがやりがいのある仕事だと感じた。
次にいろいろなお店が軒を連ねているリゾート地を訪れた。シドニーでケアンズより安いよと強くせかされ買ってしまった光るボールペンだが、ケアンズで見てみると、なんと半額。これは大きなショックであった。今後、オーストラリアを旅行される方はご注意下さい。さて、買い物で楽しかったといえば地元のスーパーマーケットだ。ビッグサイズのポテトチップスや日本とは異なったフルーツ、ポケモングッズやプリングルスの種類の多さに驚いた。
ケアンズ二日目、この旅行中に病院見学と共にとても楽しみにしていたグレートバリアリーフツアーに参加した。今まで東京湾の様な弱りはてた海しか見たことのなかった私は、オーストラリアのエメラルドグリーンの海とベージュの砂浜を見て本当に感動した。グレートバリアリーフはサンゴ礁がとても美しく、世界遺産に指定されている。実際すぐ目の前に細長い魚がユラユラ泳いでいたり、シマシマの魚が私をどこかへ導いているようで思わず追いかけてしまった…。サンゴ礁ツアーもありサンゴ初体験の私は、興奮しっぱなしだった。船の中ではサービスでコーヒーとマフィンが出されバイキング形式の食事をした。帰路はみんな疲れた様子だったが乗務員の人が撮ってくれたビデオでこの旅の余韻にひたった。一生心に残る様な良い日だった。
最終日のワイルドワールドでは、念願のコアラと一緒に写真を撮った。このコアラは予想以上にフワフワで本当にかわいかった。このコアラはこのまま日本に連れて行っても気づかないかもと思うくらい、のんびりしていたが六百種類あるユーカリの内コアラの食べられるユーカリは五十種類くらいしかないと現地の人から聞き、やっぱりオーストラリアの動物なんだと思った。
ケアンズでの食事はとても美味しかった。最後の夜、みんなで一人一つずつプレゼントを持ちよって、簡単な打ち上げパーティーを行い、新たに友達の一面を知ったような気がして新鮮でもあった。今回の旅行はシドニー・ケアンズ共に晴天に恵まれ、とても良かったと思う。無事に旅が終了した事を関係者の方々に心からお礼を申し上げます。