-6- 第342号 |
| 平成14年3月12日 |
合唱発表会
春の息吹を感じる二月二十一日(木)合唱発表会が開催されました。
中学生の各学年合唱は、明るく元気な歌声を聞かせてくれました。
高校生の課題曲「故郷(ふるさと)」は本校の校歌を作曲した岡野貞一氏の作品です。無伴奏の難しさもあったと思いますが、日頃の練習の成果を充分に発揮し、美しいハーモニーを創り上げていました。
高校生の結果は次の通りです。
- 第一位
- 五年D組
- 第二位
- 四年B組
- 第三位
- 五年E組
(佐藤敦子)
優勝して得たもの
五D 重光真起子
合唱発表会のコンクールで、有終の美を飾ろうと、クラスが一つになった。放課後、皆が集まって遅くまで練習に励み、更にお互いどこが悪いかなどを指摘し合った。
課題曲“故郷”は想像以上に難しい曲で、音やリズムを合わせるのに苦労した。しかし、この練習は「苦しむ」というより、むしろ「楽しむ」ことが出来た。だから、少しずつ上達できたのだと思う。
当日は緊張したが、指揮台の上に立ってみると、意外に落ち着いていた。そして、指揮を通して自分自身の気持ちを素直に表現することが出来た。この優勝を勝ちとって、私はクラス全員が一つの目標に向けて心を一つにし、更にこのことによって素晴らしいハーモニーが生まれたことが、何よりも嬉しい。最後の成績発表で、私達が呼ばれた時の皆の笑顔と興奮を、私はいつまでも忘れないだろう。
憧れの「ハレルヤ」
六C 須藤 礼
今でも思い出す。東京文化に入学し、初めての合唱発表会。六年生の素敵な歌声、全員でのハレルヤコーラス。私たちにとって目標であり、憧れだった。
発表会当日は、受験のために全員が揃わなかったことが淋しかった。しかし、堂々と六年生らしく唱うことができた。それぞれの東京文化での生活を思い出しながら唱っているのが伝わってきて、胸が熱くなった。私も指揮をしながら、今までのいろいろな思い出が甦ってきた。一緒に泣いたり、笑ったり、悩んだりした友達。私たちは、さまざまな行事を通して、目標に向かって友達と力を合わせる楽しさ・大切さを学んできたと思う。憧れの「ハレルヤ」を唱うことで、改めて「卒業」が迫ってきたことを実感した。
私たちの歌声が、下級生の目標になってくれたら嬉しいと思う。
になってくれたら嬉しいと思う。
「これからの国際社会に生きる皆さんのあるべき姿・生き方」
六A 西村眞美
「小さな留学生」というドキュメンタリー番組のビデオを見てから、私達は卒業記念講話に臨んだ。
この番組は、ごくふつうの中国人の女の子が父親の仕事の都合で来日し、日本に着いた翌日から日本の小学校に通うことになる所から始まった。言葉も分からず、考え方も習慣も異なる外国での生活に、戸惑いながらも成長していく課程をとらえていく。中国人の母を持ち、以前中国でも生活したことのある私にとっては、人ごとのようには思えなかった。
この番組を作った人が、私達の卒業講話に来てくださった張麗玲さんだった。張さんは初めて北日本で、番組の作り方も分からなかったのに、人に感動を与えるという夢を実現させるために、母国の人々が日本で頑張る姿を追い続け、ドキュメンタリー番組として中国で放映した。その結果、中国人の日本人に対する見方を変えるほどの影響を与えることになったのだ。日本と中国の間には、戦争と言う暗い過去があったのに、両国民とも、どこか認めあえない所があった。けれどこの番組を見て、日本で頑張る母国の人の姿や、その人々を助ける日本人の姿に胸をうたれた人が沢山いたと聞いた。定着した考えを変えるのは並大抵の努力ではなかっただろう。しかし、張さんが起こした行動は、日中両国にとって非常に重要なことで、大きな功績だと思う。
張さんは私達に、自分の信念が強ければ、どんなに困難なことでも、自分の全く知らない異国でも夢は実現出来ると話してくださった。そしてこれからの国際社会の中では、女性の活躍がますます必要になってくるとも教えてくださった。このお話を胸に、これから先も頑張っていこうと思う。私達は、張さんから勇気をもらった気がする。一生、心に残る講話となった。
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