-5- 第343号 | 平成14年7月5日 |
医学技術専門学校
男子一期生として
医学技術専門学校一年
高野 健彦
「 間違ったかも…。」これが入学式会場に入ろうとする自分の素直な感想です。自分は医技に今年入学した男子です。今年から共学になり、自分はこの医技に入学することになりました。それなりに覚悟はしていたのですが、さすがに現実となるとすごい、「ほとんど女子だ〜。」と思いました。男子は七四名中六名、少なすぎます。共学にしたのだから、せめて二桁はとってほしかったです。初日はこれからの期待より不安のほうが大きかったです。「明日から学校が始まるけど、クラスに自分の居場所はあるかな…。」「学校の勉強もだが、人間関係もうまくやっていかれるだろうか…。」など、いろいろ考えてしまったものです。こんな思いを抱えながら学校生活は始まりました。
自分がはじめて学校に馴染めたと思ったのは入学式から三日後の一泊オリエンテーションです。特にスポーツ交流では、教室だと何を話し掛けていいのかわからなかった女子だけど、なんとなく誘ったら一緒になってバスケやバレーなどをしてくれました。今思えば、あのとき、誘って良かった、嫌だとか無視されていたら、自分の学校生活はきっと暗かったのだろう…と思いました。今では、なんとなく、それなりにクラスの女子とも話ができるし、たまには声もかけてくれたりもします。当然、男子六人は仲良し! 年は違ったり同じだったりするけど、楽しく過ごしています。特に昼休みは中庭でバトミントン、最近はクラスの女子や先輩も一緒になってやっています。
そんなこんなで一ヶ月過ぎ、一日体験学習がありました。丸一日かけて、検査技師の仕事の一部を体験するというものです。顕微鏡で細胞を見たり、採血のシミュレーション、尿検査、脳波測定などを体験しました。採血シミュレーションはとても興味深いものです。当日は作り物の腕を使用したのですが、将来的には、人の腕で採血するのだと思い、恐怖を覚えました。しかし、これからの授業の中で技術や知識を身につけたいと思いました。実際に技師の体験をしてみて、なんというか、おもしろいという表現は違うかもしれませんが、仕事をするおもしろさ、相手が生命だという難しさ、やりがいなど一部ですが目にすることができて実感でき、目標がしっかり見えた気がします。これからはその目標に向けて頑張りたいです。
「小児ガンの子供たちを支えて」を受講して
医学技術専門学校三年
矢ヶ部 清美
今回は順天堂大学医学部小児科講師であり、南国市で小児科を開業されている石本浩市先生の素晴らしいお話を受講でき、とても嬉しく思いました。
小児ガンについては教科書で勉強はしましたが、子供や親たちが、どんな気持ちでいるか、深くは考えたことがありませんでした。今回、先生のお話から、急性白血病が昔に比べて現在では四人に三人の割合で助かっていることを知りとても驚きました。私の中では白血病は、まだまだ助かりにくい難しい病気でした。しかし、この事を知り、安心した気がしました。また、抗ガン剤や放射線治療などの後遺症(晩期傷害)があることは知っていましたが、こんなに多くの人がずっと心と身体に深い傷をおっているとは思いもしませんでした。そして傷をおった子供たちのために各分野の先生がバックについて、悩みなどを聞き心と身体のケアを行っているという初めての試みをしている先生方はとてもすごいと思いました。
子供たちにも病気の事を隠さずにきちんと分かりやすく説明していたり、ボランティアでケアキャンプを毎年やっていたり、子供たちの描いた先生の顔がニコニコしているのも、すごくよく分かります。小さい子供にとって病院はとても怖い所だと思いますが、長期にわたって患者様を見ていて、一人一人に対してとても真剣で、そんな石本先生はきっとその子供たちににとっては、とっても大きな存在なのだと思いました。だから“石本先生みたいなお医者さんになりたい”と思う子供がいるんだと思いました。
今回の先生のお話の中にたくさん考えさせられる事があり、小児科にとても興味を持ちました。先生が紹介して下さった「種まく子供たち」という本も、ぜひ読んでみたいと思います。それと、いつかはケアキャンプにボランティアとして参加できたらいいなと思います。私も先生と同じく、患者様とふれ合う時には心から笑顔で接することができる検査技師になりたいです。また一段と“医療はすごい”という気持ちが大きくなりました。”
石本先生の活動内容を更に詳しくお知りになりたい方は是非とも以下にアクセスして下さい。
URL:www.kochi-web.com/hp1/akebono/
e-mail:ishimoto@mvg.biglobe.ne.jp
石本浩市 先生
臨床検査技師 国家試験合格発表 今年の医技は95%(全国平均68%)でした。日進月歩の最新知識、技術が毎回のように試験に反映されており、受験する学生は勿論の事、教育側も全ての面で更なる充実を求められています。 |