-7- 第345号 | 平成15年3月12日 |
小学校
雪の中の生活
1月21〜24日の3泊4日、3・4年生は群馬県にある「丸沼高原」を舞台に、冬の教室にいってきました。
この「冬の教室」は、東京文化小学校の伝統行事です。以前は新潟県で行っていましたが、この丸沼高原に場所を移し、3.4年生全員を対象とする行事として生まれ変わり、今回で2回目となりました。天候が安定しており、雪質も良好。ベースロッジの目の前が練習ゲレンデとなっており、小学生のスキー練習にはもってこいの好条件がそろっているゲレンデといえます。
1日目はゲレンデ横の広場で雪遊びをするのですが、海外から帰国した児童は、「こんなに積もった雪を見るのははじめて…」といいます。子供たちは一緒にそりすべりやかまくら作りをして、おもいっきり雪の上で遊びました。みんなでこんなたくさんの雪遊びをする経験は、東京ではなかなかできるものではないでしょう。
2日目からは、数人のクラスにわけてスキー練習が始まります。子供たちの指導経験豊富なコーチとともに、楽しく練習が始まります。びっくりするのは、3年生でまったくスキー経験のない子供たちのクラスでも、数時間後にはリフトに乗り、コースを滑りおりながら練習をしているということです。子供たちの上達ぶりには驚かされました。
2年目の4年生はやはり上手です。1年間スキーに行かなかったという子でも、すぐ感を取りもどし滑り始めます。中級位のクラスでも、初日からスノーボードを滑る皆さんが楽しむような多彩なコース(ウェーブ・ジャンプ台など)にどんどんスキーで挑戦していました。そのほか、クラスによっては上級の不整地斜面に挑んだり、ゴンドラで頂上へと上がったり…どのクラスも最終日まで思う存分スキーができたようです。
丸沼高原スキー場のスタッフも私たちを快く歓迎してくださいました。ロッジでの食事メニューに気を使っていただいたり、けがのないように夜遅くまで出入口の雪の除雪をしていただいたり、ゲレンデで楽しく過ごせるようにと、場内DJで東京文化小学校の子供たちに声をかけていただいたり、子供たちの好きな曲を流してくれたりしました。
小学校の宿泊行事は、『東京文化小総合的な学習カリキュラム』の一環として位置づけており、もちろんこの丸沼高原で行う「冬の教室」もそのひとつです。スキーを通して学ぶものも多いのですが、3.4年生が中学年として、「基本的な生活の力を養う」そして「友達とのかかわり・コミニュケション能力を育てていく」場でもあります。
さまざまな縦割り行事活動の多い中、この「冬の教室」は、はじめての同学年での部屋割り宿泊となります。昨日まで同じクラスの「友達」としていたのが、今回同じ部屋になり、協力して生活していく「仲間」になるのです。そんな瞬間がたくさんありました。
――― 夜は毎晩雪見の露天風呂!子供たちと温泉に入り、わたしも雪あそびをしながら温泉につかり、楽しいひとときを過ごしました―――
さて、冬の教室から帰ってきて、肌で感じるものがあります。4年生クラスの雰囲気がググッとまとまってくる感じを感じるのです。やる気のパワーが違うのです。そして子供たちは「また行きたい」「6年まで行こうよ」といいます。
そして今回はじめてだった3年生も、どことなくたくましくなったように見えます。
丸沼での4日間が、実りのあるものとなったことを感じました。
こども いっしょにいるって楽しいね
小学校長・幼稚園長 福田景三郎
「先生、いっしょにあそぼ、ねね。」
手をひっぱって、おしりをおされてお庭へ行きました。
「なわとび、みて、みて。」
うしろまわしが、一回上手にできました。すごいね。
「ワアーすてき。」
みんなでパチパチ。
ちょっとてれて、たくさんエッヘン。
「はないちもんめ、しようよ。」
六人が八人そして十人。年長さんも年中さんもいっしょになって
「あの子がはしい、この子がほしい。」
みんなほしい、みんなともだち。いっしょにいると楽しいな。
あっという間に一人もいないお庭になりました。砂場の上を、プランコのそばを元気な声が通ります。
「先生、さようなら、みなさま、さようなら。」
またまたあしたあそぼうね。
☆ ☆ ☆「ねえ、先生、いいものみせてあげる。」
ぎゅっとにぎったちいちゃなお手て。背中を丸めてお顔をそっと近づけて、ゆっくり開いたその中にどんぐり二つありました。
「ひとつ、あげるね。」
にっこり笑顔でいいました。
すてきなすてきな宝物、一つ私のポケットへおひっこし。
北風ビユービユの中なのにポッケはポッケはホッカホカ。
あったかいあったかいぬくもりが、つないだ二人のお手ての中でもひとつはこっ大きくなりました。
いっしょにいるって楽しいね。