-4- 第346号 |
| 平成15年7月7日 |
オーストラリア研修に参加して
2年 花田 梓
私は以前一度、台湾へ観光旅行に行った事があるので、今回で二度目の海外となりました。最初の旅行は観光が目的で行ったので「楽しかった」というだけでしたが、今回は研修として行ったので「楽しかった」というだけではなく様々なことを感じ、学ぶことができました。
プリンスオブウェールズ病院の見学をして検査室の広さや、ゆきとどいた設備が日本の病院とまるで違うことにショックを覚えました。日本にいただけでは、このような病院を見ることは絶対に出来なかったし、医療費は税金から支払われるシステムを知らないままだったと思います。このような充実した検査室でぜひ働いてみたいという気持ちになりました。
交流会にて。右は筆者、中はジェーン
中でも、驚いたことは、ニューサウスウェールズ大学の学生交流会が行われて、学生や先生と苦手な英語を使って話している時に、友人の一人に、「同じ高校にいたっていう子がいたよ。」と聞いて行ってみると、私の高校時代に海外からの研修生として、一年ほど一緒に学んだジェーンが来ていたことでした。ジェーンとは、バスケットをしたり、英語を教えてもらったりとしていたのでよく知っていたのですが、まさか医学生となっているとは思いもよりませんでした。確かに、頭はとても良かったのですが、まさか・・・・。世の中とは本当に狭いものだなと感じずにはいられませんでした。
こういった研修の一環の他にもすばらしい体験をしました。シドニーの街の観光では、めずらしい建物や地下鉄などに乗ったり、念願だったカンガルーも見られたし、コアラも抱くことが出来ました。コアラは思っていたよりも毛が硬く、ツメが痛かったけれど、やっぱりとてもかわいかったです。一番印象に残ったのはやはりグレートバリアリーフのクルージングでした。シュノーケルをつけて海の中をのぞくと色とりどりの魚がすぐ近くを泳ぎ、サンゴショウがあふれ、見たことがないようなきれいな世界が広がっていました。
今回海外研修に参加して、英語が嫌いだった私が自ら進んで英語にふれるようになったことが、行く前と行った後での大きな違いです。海外に行ってやはり言葉の壁に困らさられました。しかし、海外に視野を向けて様々なことを学びたいと考えるようになり、これを行うためにもやはり英語は必要だと思ったためです。
今私は、交流会で再会したジェーンとメールのやりとりをしています。彼女も今、国は違えど同じ医療の世界を目指して日々努力をしているようです。私もそれに負けじと頑張るつもりです。夢はいつかまたオーストラリアへ行き、彼女の働く病院を訪問することです。
日本医学検査学会に参加して
2年 阿部 真利
5月中旬、初めて参加した学会というものは、新しく研究したことの発表、技術の発表などといった日頃の業務のまとめのようなもので勉強の場であった。
沢山の人が集まったあの会場で、ほとんどの人が技師の人なのだと思うと胸がいっぱいになった。一度にこんなにもの技師が集まる学会。ワークショップを見に行ったとき、発表をする人と聞いている人とが各々の意見を交換しながら楽しそうにしていた。私には何のことだか分からなくて、今の所は笑うところだったのか、などと思って見ていたが、技師として働くようになって技術が身に付いてくれば、あの会話に参加できるようになるかな、といつか加われることを夢見てワクワクした。
今回「第52回日本医学検査学会」であったのに、貰った資料の中に、「第53回日本医学検査学会」の案内が入っていた。既に来年の今頃の予定が発表されている。研究発表のために皆技師は日々勉強しているのだなと思った。又、今回は埼玉で行われたけれど次回は富山で行うらしく、参加できた私たちは幸運であった。
予防医学のシンポジウムでは、検診の現状、その時の技師の対応などといった内容で、興味深かった。私は予防医学に関心があるが、検診の現状を知って驚いた。一回目で注意を受け、二回目ではかなりの回復を見せ、三回目以降では油断のためまたほとんど同じに戻ってしまい、その後少しずつ少しずつ良い方へ向かう例が多いようである。その時技師が何をするかというと、正確な値を出し、そして以後の生活の仕方など、患者が継続しやすいようなサポートをすることだという。技師が患者と接する機会が多くなってきているという事がこのことから分かった。
こうなると、今まで技師は別室で検査しているイメージが強かったけれど、他の看護師の人たちと同じ場所で働くことが増えてくるのかなと思った。検査を取り巻く環境は厳しさが増していると聞いているが、このような場面でも活躍できるので、まだまだ必要性があるのだと嬉しくなった。機械が優秀だと言っても最終的な判断は人が行うので、機械に頼れない部分の技術を磨いていきたいと思う。
学会風景
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