野尻学荘クラブニュース:No.63


『クラブからのご支援に荘長から感謝』

野尻学荘荘長 殖栗信夫

この夏は例年になく雨の多い、肌寒い日が続きました。特に信越地方は梅雨の明けぬまま秋を迎えるという珍しい年になりました。オーバーナイトも遠泳もこのような悪天候の中でしたがどのプログラムも無事に終え、参加者によき体験をあたえてくれました。天気の悪い時はキャンパーからの頭痛や腹痛の訴えが増えることが多いのですが、今年の学荘はそのようなこともなく、みんな元気で楽しく野尻での生活をエンジョイする事が出来ました。振り返ってみて、天候のために中止されたプログラムは「夕陽会」だけでした。

参加したボーイズは昨年を上回る46名。この中には米国から参加の中学生(長野健君・長野彌元荘長のお孫さん・バージニアから)と高校生(クリス・ラーセン君、ニュージャージーから)が含まれています。

今年発行された「野尻学荘だより」は全部で10号にもなりました。この「野尻学荘だより」は3年前から始めたのですが、はじめは野尻学荘クラブ会員への現地からのファクシミリ通信でした。昨年からはE・メール版も同時に発行する事とし、対象も参加ボーイズの保護者で打合せ会時に希望された方にも拡げて配信したところ大変喜ばれました。今年は保護者側から「また今年も野尻学荘だよりお願いしますね」と言われました。また、学荘OBでE・メールのアドレスのわかっている方全員にも配信しました。このため、総配信数は1回当りファクシミリ版が13通、メール版は68通で延べ810通になりました。これに学荘OBメーリングリスト(総計約300通)が加わり、更に日本YMCA同盟の本行輝雄さんのご厚意で、毎号をそのまま全国のワイズメンズクラブのE・メールネットに中継していただきました。野尻学荘の動きがほぼリアルタイムで全国に発信された画期的な事でした。反響も多く寄せられ嬉しく思っています。この「たより」の発行は、野尻学荘クラブの全面的なご支援をいただいて初めて出来たものです。このほか第63回野尻学荘のプレキャンプへのリーダー参加交通費援助として、クラブから指導者養成費8万円をいただきました。改めて感謝申し上げます。


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『寄野尻学荘』

寄野尻学荘


  野 君 回 挙 夕 朝 小 碧
  尻 知 頭 目 靄 晴 * 水  寄
  学 信 龍 妙 樹 湖 點 青  野
  荘 北 岬 高 陰 畔 々 山  尻
  人 景 一 千 聖 遊 翠 神  学
  養 勝 片 丈 火 児 微 *  荘
  功 地 風 嶺 隆 集 中 境

  *はJISに漢字字体がなく表示不能

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エメラルドの水に緑の山
ここは神の籠れるよきところ

小さい小屋が
緑の中に点々としている

天気のよい朝には
キャンパーが湖のほとりに集まり

夕もやの木陰には
キャンプファイヤーの炎が高く燃えあがる

仰げば遥か妙高の高き嶺

ふりかえると龍宮岬に一陣の風

あなたもご存知でしょう
この北信濃のよき眺めのところ

野尻学荘は
多くの若者を育ててきたのである

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「野尻学荘に寄す」

この七言律詩は元東洋英和女学院中学部長の故井上健之助先生(1903〜1970 雅号は井上蜀堂:いのうえしょくどう)が、1955(昭和30)年に詠まれたものです。井上先生は長野彌元荘長のご親友で、この年野尻学荘に滞在されてボーイズ達の生活ぶりに感激してこの漢詩を創られ、夕食の時に朗詠されました。第20回野尻学荘の参加者の方々はその時のことをご記憶かもしれません。(このとき荘長長野彌、主事齊藤実、チャプレン菅沼栄二、ボーイズ75名、参加総数108 名)藁半紙に認められたこの詩は長野先生に贈られて、以後大切に保管されていました。
読み下しは東洋英和女学院の寺沢東彦先生です。
(この記事については冨岡正男氏と山川國益氏から資料提供を頂きました)


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『キャンプ場に下水道』

野尻湖の自然環境保全と住民の生活衛生環境改善のために湖周辺の公共下水道工事がすすめられていましたが、昨年野尻地区の一帯が完成したのに続き今年菅川地区が整備されました。これに伴いYMCAと東洋英和キャンプ場までパイプが延長敷設されることとなり、念願の下水道が早ければ来シーズンから供用開始となる見通しです。この地区は勾配の多い地形のため、比較的小口径のパイプで黒姫地区にある処理場まで圧送する方式が採られています。
 YMCAではこの秋にも敷地内の配管工事、トイレ改良工事、上水道改善工事などに着手したいとしています。
 学荘の「別荘」が快適で清潔になり同時に自然環境の保全が計られることとなる訳で、是非我々もこの事に協力して推進したいと思います。


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『第5回思い出帳さがしています』

野尻学荘クラブ資料室では下記の3冊の思い出帳をさがしています。
ご自宅にお持ちの方はお手数ですがご一報頂きますようお願い申しあげます。

1936(昭和11年)の第 5回(発行されたこと確認されています)
1943(昭和18年)の第11回(発行されなかった可能性があります)
1947(昭和22年)の第12回(発行されなかった可能性があります)

これ以外の思い出帳はクラブ資料室にすべて保管されています。


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『会員消息』

丹羽芳雄氏、笈川光郎氏

両氏はこの年度からの東京YMCA常議員に選出されました。 東京YMCA常議員会は財団理事会のもとに組織されていますが、会員組織としての東京YMCAを代表する機関です。 歴史的には斉藤勇一氏、佐藤邦明氏、鈴木栄氏など野尻学荘出身の錚々たるクリスチャンリーダーが務められた重責です。 野尻学荘関係の方が東京YMCAのリーダーとしてご活躍下さることを感謝し、応援いたしましょう。

両角幸治氏

ご尊父修治様ご逝去を記念して野尻学荘クラブに10万円のご寄付を頂きました。

山川國益氏・かほる夫人

ことし金婚式をお迎えになりました。おめでとうございます。 本人談「結婚したのは昭和23年の1月9日。菅川の自宅で式を挙げたんだけれど雪の中を舟で渡っての嫁入りの日は忘れられません。村中の人々が寒い中家々の窓を開けて二人を祝福してくれたもんです。だけど婿殿はいろりのそばで煙に燻されている他はやることが全然なかったことを覚えています。金婚式を迎えた今、ますますわが最愛の妻をムチャクチャ大切にしようと決意を固めました。 イヤー、まいったなー。」

丹羽芳雄氏

那須のご新居がこの度の台風で大雨にさらされる。本人談「幸い我が家は高台に建築してある事もあって、全然被害はありませんでした。

高杉裕氏

今年の学荘の遠泳でカッターを漕ぐ。「あの雨のコンディションでみんな良く頑張ったね。たいしたもんだよね。カッターに上がった中一の君も一生懸命にでかいオールを漕いでいたね。良くやった!」 アキラ談「高杉さんは学荘出身の良き中年として良きお働きをなさいました。 学荘は貴方を誇りに思います。つきましては来年もひとつ…」

藤本孝人氏

学荘クラブの天才画伯としてその名も高き同氏による「学荘だより」と「野尻周辺のご案内」は大好評! 変集長の「原稿10枚分おねがいね。あ、締切りあさっての朝。じゃ」との鬼のオーダーに徹夜でイラストを描き速達で(しかも可愛い切手を選んで)ポストに。大変集長談「見事な出来ばえのイラストのお陰で今年も大好評でありました。これでフジモト氏も十分に報われた事でありましょう。…と深く確信する今日この頃であります。」


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