11日の夕立以来グズグズとしていた空模様は、きょう16日にやっと回復。
また太陽が顔を見せて、ボーイズの元気ももりかえしました。
ドクターの弁によれば、太陽の日射しはボーイズの元気にどんな薬よりも効く妙薬で、頭痛腹痛などの訴えはピタリとなくなります。
きょうは久しぶりのスタンダードプログラムの一日で、みんなゆったりと落ち着いて活動を楽しんでいます。初参加のボーイズでさえもうすっかり慣れて、ずっと以前から「ここの人」だったような顔をしているので愉快です。
ことしの野尻学荘の仲間は年齢の幅が広いのも特徴です。土谷典子マザーの長女しおりちゃん2才から、音楽監督の冨岡正男さん90才まで。もちろん中心は中学生・高校生ですが、みんな一つの家族のように仲良くキャンプの生活を過ごしています。
そんな僕たちの日々を豊かにしてくれるために欠かせない物の一つとしてキャンプソングがあります。みんなが集うたびに、ピアノや章副荘長のトランペットの伴奏にあわせて歌うのです。
野尻学荘の草創期(1930年代前半)にここで山北多喜彦牧師によって、「静かな湖畔の森の陰から、もう起きちゃいかがとカッコーが鳴く…」の歌が作られ全国に広がりました。
その後、最もたくさんのキャンプソングを作詞作曲したのは冨岡正男さんでしょう。
野尻学荘の生活を歌った数々の名曲は、「ガチャガチャバンド」の様にNHKのみんなの歌になって全国に紹介されたもの、「美しい湖水よ」のように日本のキャンプソングのスタンダードになったものなどどれも人々に愛されています。
学荘では特にこれらトミさんの作った歌々を「トミソング」と言って、大切に唱い継いで来ました。何人の若者がトミソングと重ね合わせて、自身の少年・青年の時代を胸に抱いていることでしょうか。
今年もまた一曲新しい「トミソング」が生まれそうです。まだ歌詞だけの出来立てですが、ご紹介致しましょう。
13日から今日まで、学荘OBが中心になって作った「むかでワイズメンズクラブ」の15名がゲストハウスで恒例のファミリーキャンプをしました。
- 「たすきの歌」(第二稿) 1999年8月16日 冨岡正男作詞
- 学荘のなかまが ずらりとならぶ
- もえるファイヤーに かざして読んだ
- 去年のキャンパーの メッセイジ聞けば
- 今年のキャンパーの こころがきまる
- 名まえを呼ばれて 一人づつ出れば
- 右肩にみどりの たすきがかかる
- あくしゅをかわして もどった席に
- 学荘のなかまが ずらりとならぶ
注・「たすき」とは野尻学荘の参加章であり、正装のしるしです。NGマークの荘旗と並んで、学荘のみんなが大切にしているものなのです。添付のイラストをご参照ください。
明日の午前中はいよいよお島から3.5kmの遠泳があります。朝食後9時(野尻時刻)に乗船、53名のボーイズ全員がエントリーしていて、午前10時にはビワ島から泳ぎ始めます。
リーダー・スタッフも総力をあげて支援体制を組みます。
全員の無事完泳をおいのり下さいますようお願いいたします。
(荘長 殖栗信夫)
- “ガチャガチャバンド”
- さぁ みんなみんな集まれガチャガチャバンドだ!
- 始めは 手慣らし 調子合わせ
- さぁ 準備準備まだまだちょっと待ってよ
- とても そんなはやくは出来やしない
- ※ベッボー バベッ ブーボー バーベビッベッブ
- ベッボー バベッ ブーボー バ バ バ ベ ブ
- さぁ みんないいか準備が出来たら勢揃いして
- 始めは 手慣らし 調子合わせ
- お互いに聴きあって指揮を見て
- マ なんとかかんとか節になる
- ☆バベビボー バベッビブーボー バーベビッバベッビブ
- バベビボー バベッビブーボー バッベバッベバッベビッボブ ボッブ
- さて 僕等は学荘のガチャガチャバンドです
- お待たせしました ただいまから
- グット すんばらしい音楽の花束を
- お手許に お送りいたします。
- ※
- ところで 皆様僕等のガチャガチャバンドは
- お祭り お祝い 記念行事
- その他 歓迎送別法事選挙結婚は特に
- お得意のマーチでつとめます
- ☆
(C)1955 富岡正男 詞
アイルランド 民謡
- “楽しい生活〜美しい湖水よ”
- 美しい湖水よ 緑なす木立よ
- 新しい感激に いつも満ちた野尻よ
- 分かたれし友情の火は、今もなお輝けり
- 懐かしい 友達よ 声高く 響かせ
- 楽しい 生活を 数々歌おうよ
(C)1938 富岡正男 詞曲
(とみおか・まさお)1937年第6回野尻学荘から音楽リーダーとして参加。「山々高く」「美しい湖水よ」「ガチャガチャバンド」など多くのキャンプソング(トミソング)を作詞、作曲した。学荘で生まれたこれ等の曲は全国に広がり愛唱されている。現在88才。野尻学荘音楽顧問として今年も全期間参加している。
キャンプネーム=トミサン