「第69回 野尻学荘だより」

No.69−08

発信日:2004/08/20(Fri) 20:58




日本海を通り抜けた台風の影響で昨日から吹いていた強い風も少し収まり、今日の野尻湖は涼しい風が吹き渡って秋の近さを感じさせる一日となりました。午前中には礼拝に続いてよりよいキャンプにするにはどんなことが出来るかを全キャンパーが話し合う『荘会』が開かれ、活発な意見が出されました。特にキャンプ場内の階段や道などの営繕や、緑豊かな野尻湖の自然環境を守っていくためには何ができるか、中学生も高校生も自分自身の問題として真剣に考えてくれる姿勢に心強い思いを新たにしました。

午後は午睡の後にロング・フリータイムがあり、ボーイズはヨットレースに参加する者、水泳のファイブスターズ(泳力別のバッヂテスト)に挑戦する者、仲間とピンポンを楽しむ者、仲間と語り合う者、ピアノやギターに興じる者などなど、キャンプ最後のゆったりとした午後を思いおもいに過ごしていました。夕食はキッチン・スタッフ心づくしの豪華なディナーを白いテーブルクロスと野の花で飾られたテーブルに正装で向かう『晩餐会』となり、30秒スピーチでキャンプの感想をシェアし、食後にはそれぞれが選択した実修の修了証や、遠泳を完泳したボーイズには遠泳完泳証、ファイブスターズに挑戦した者には合格したバッヂ、ヨット・マスターのチューブ授与が行われました。続いて恒例のリーダー達によるオペレッタ『猿カニ合戦』(野尻学荘音楽監督のトミさん、こと冨岡正男氏の作詞・作曲)が演じられ、珍演技・迷演技の続出に一同抱腹絶倒、楽しいひとときを過ごしました。

野尻学荘最後の夜は、ファイアプレイスで厳粛な『閉荘式』が行われました。町島崇史君(高3)が友情の火を点火して始まった閉荘式では、ボーイズ代表の吉田元気君(中2)から来年の野尻学荘参加者へのメッセージが披露され斉藤荘長に託されました。このメッセージは来年の開荘式で第70回野尻学荘の参加者へ伝えられます。続いてキャンパー代表の仲野修造君(中3)、貞安英太郎君(高3)、野地真一郎リーダーがそれぞれ今年のキャンプの感想を披露し、土谷ディレクターのキャンパーへの激励メッセージに続き日下部チャプレンのお祈りの後、讃美歌『光に歩めよ』(326番)を歌う中、斉藤章荘長から一人ひとりのキャンパーに友情の火が分けられ、夕暮れの森の中を松明の列がそれぞれのキャビンへと帰って行きました。野尻学荘の閉荘式は「もうキャンプが終わってしまった」という淋しさではなく「今年の学荘で身に付けたことを明日から始まる毎日の生活の中に活かしていこう」という静かな決意が固められる旅立ちのセレモニー。毎日の生活を大切にする野尻学荘ならではの限りなき成長へのコミットメントを自覚させる場となりました。

さて、ご愛読いただきました第69回野尻学荘だよりは、今号をもって完了させていただきます。日々私たちのキャンプを覚えてお祈りくださり、また様々な形でお支えくださいましたことに、この場をお借りしてスタッフ・リーダー一同を代表して心よりお礼を申し上げます。明日8月21日(土)は、午後4時に山手YMCA到着を予定しておりますが、途中の道路事情によって到着時刻には多少の前後があると予想されます。帰りの車中から到着予定時刻を逐次連絡しておりますので、お迎えのご家族の方々は東京山手YMCA(03-3202-0323)に電話にてご碓認いただきたく、宜しくお願いいたします。では、ごきげんよう。

(在主平安 チャプレン・日下部 拓)



注記:この「野尻学荘だより」は会期中野尻学荘現地から直接BBSにお送りしたものを再編集しました。



Return野尻学荘だよりINDEXに戻る
Returnキツツキ通信に戻る