-4- 第336号  TokyuBunka Times  平成12年3月10日

医学技術専門学校

卒業生に送る言葉

佐 伯かよ子

ご卒業牡おめでとうございます。
早いものですね。入学されて早や二ケ年、今日のこの日を目標に勉学の日々の連続であったとおもいます。空白の少ない時間割、実習、レポート、期末式験、臨床実習、模擬試験、卒業式験、最後に国家試験、振り返ると、よくも毎日押しっぶされなかったのが不思議なくらいですね。でもすべてが終了した今日、明日に向かって再出発です。現在は科学技術の進歩は目覚ましいです。特に医療では遺伝子レベルで診断や治療が行われています。昨日の新技術が今日はもう歴史の一ページになってしまったりすることもあります。しかしその中で自力で時間割を作成して目標に向かい前進しより長い日々となりますように応援致します。卒業後、自己研修により臨床検査技師が基礎資格として必要で、今後、取得が可能で需要もある専門資格職を紹介します。

 細胞検査士

 受験資格=臨床検査技師(衛生検査技師)免許取得以後に病院検査部、登録衛生検査所などで一年以上にわたり主に細胞検査業務の実務の経験を積んだ者、または細胞診技術者要請期間の卒業者

 超音波検査士

 受験資格・触媒検査技術、診療放射線技帥、看護婦 (士)、準看護婦(士) で日本超音波医学会正(準)会員二年以上

 認定輸血検査技師

 申請資格:臨床検査技師又は衛生検査技帥で日本輸血学会、日本臨床衛生検査学会会員歴や、輸血に関する原告論文、著書、学会発表、学会講演会・研修会参加、などを審査後、筆記、実施試験を受験する。

 一級臨床病理技術士

 二級臨床病理技術士 受験資格:臨床検査技師免許(甲種) などがあり、臨床検査技師国家試験は知識の試験であるならば、今回紹介したものは全て実技試験を伴った試験です。
 我が校の卒業生の大半はこれらの試験に挑戦し自らを向上させています。幸い我が校はこの認定試験の会場として過去、免疫学(輪血学を含む)や臨床化学、臨床生理学の会場に選定されていました。
また今後も会場の提供が毎年予定されてます。これは施設が十分整備されているうえ試験をサポートできる教職員がいて、さらに全国の受験者の便利な場所に位置しているからです。卒業生の皆様もこれからは講習会や試験会場としても母校を利用して、キャリアアップの場としていただければと思います。今後の益々のご発展を期待いたします。



最近の教育事情と男女共学の話題

教務部長 今井 正

 医技を取り巻く、最近の教育事情や募集状況は以前と比較し、めまぐるしく変化しています。今回はそれらについて医技の考え方を報告します。
 医技にとって教育事情で最も大きな変化は何と言っても平成十年度におこなわれた学校教育法の改正です。内容の主な変更点は二つあります。第一点はそれ以前までは認められていなかった医技卒業者の人学編入が可能になったこと。
第二点目は文部省が専門学校卒業者の三年間の学修を、三年制短大卒と同等の九十三単位と認め、更に一年分の授業単位を放送大学などで履修し、その間の学修業績を提出し審査を受けて合格すれば、学士の学位を文部省学拉授与機構から授与されるというものです。
 これらは画則的な事で、今まで専門学校卒業者が大学教育や、人学院教育を縦続して受けたくとも大学の三年次、四年次への編入は山来ずに、やむを得ず一年次から人学し四年間かけて卒業せざるをえませんでした。この新制度を利川するため、咋年度から現在までに合計十人ほどの医技卒業者から大学編入に必要な履修証明書の下付願いが出されました。さらに一名、現三年生が、大学編入を希望して、K大学の編入試験を受験して合格し、この四月にK大三年生として臨休検教育の勉学を継続することになっています。この二つの事例は卒後教育やキャリアアップに大変恵まれた事で、嬉しく思います。
 次は男女共学制度の足非について考えてみました。現在の社会情勢は医技が女子校として開校した四十八年前とは著しく異なってきました。当時の職場は圧倒的に女性が多かったのですが、今の平均的な職場は男女比が四割対六割程度となっており男性の需要が増えています。その主な理由は医療機関は医用電子工学的知識・技術の必要な業務が増加し、更に夜勤実施を前提に男子を内々希望している場合などもあります。管理者の多くは検査業務が必ずしも女子のみに適しているとは考えてはいないのです。
 そこで、臨床検査技師教育機関78校(定員約3500名) を調べてみると、女子校はわずか3校(定員約180名)のみでありました。全学校の定員に対する女子校定員の割合は約5%でした。
 最近の我校の傾向としては、女子校であるという理由の医技応募者はまれであること。逆に年々、男子高校生の人学希望の問い合わせが増えています。それで他校の男子入学率状況を調べたところ、どの学校も二から三割の間でした。
この事は仮に将来、医技が男女共学制度を取り入れたとしても急に男子校化する事はないことを表しています。しかし、この件は応募者にとってはもちろん、医技にも非常に重要な問題なので、色々な角度から内容を時間かけて検討し、各方面と相談をして・方向を決めたいと思っています。


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