-7- 第343号  TokyuBunka Times  平成14年7月5日

小学校

総合的な学習の一環として

五年担任 朝倉寿夫

坂本先生の説明に耳をかたむけて 平成十四年度から全国の小学校で総合的な学習の時間がスタートしました。本校でもそれに対応すべく、さまざまな角度から年間カリキュラムの見直しを行ってきました。その中の一つに、長瀞の岩石学習があります。岩石学習は、これまで三十年以上実施されてきた本校の特色ある行事の一つです。しかし、より深い学習をするためには、観察や体験の時間がもっと欲しいという理科専科からの提案がありました。検討の結果、今年から一泊で実施し、内容も一新することになりました。


*化石採集に初めて挑戦

 一日目の午後、初めて化石採集に挑戦しました。秩父から長瀞は、約千五百万年前の地層が広がっています。化石が多く発掘される場所としても有名なのだそうです。今回は、初めての取り組みでしたので、埼玉県立自然史博物館にご協力願い、学芸員の坂本浩先生に同行していただきました。子どもたちは、そのときの様子や感想を、岩石学習のまとめの中で次のように書いています。

*たくさんの化石を採集

 午後からは、化石採集をしました。化石は、貝がらや葉っぱのはへんなどです。初めはあまり見つからなかったけど、最後の方ではけっこう見つけられました。
 私たちは化石採集の上手な坂本先生に教えてもらいながらさがしました。坂本先生は、パッと一目見ただけで、「うーん、これは化石じゃないなあ。」とか、「わっ、これは化石だよ。」とか言って下さいました。川原にはたくさんおちていました。私は、東京の二三区とはちがうなあ、今の時代でも化石なんてあるんだなあと思いました。さすがにキョウリュウの化石はなかったけれど、いろんな化石が見つかりました。私が見つけたのは、まきがいでした。
(半田文香)

 この作業はぼくが一番楽しいと思った作業です。初めはぜんぜん掘れなくて、ぼくは石をただわっていたら、貝の化石や植物の化石が出てきてどんどんわっていったら、時間になりました。六コもとれたので満足しました。
(佐々木大樹)

 私達が化石採集に使った所はすでに石が割れていて、ある石をうら返しにしても見つかるくらいだ。私はここで不思議に思ったことがある。それは、「色」についてだ。貝とかはそのままだけど、植物は必ず黒になる。かれても茶色なのに。もう一つすごいと思ったのは坂本先生の化石の見分け方だ。なぜならふつうの人から見てただの石なのに、坂本先生は、「ここに 化石がうまっているよ。」と言うのだ。私は、えっ、本当かなと思ってそれをわった。すると、まきがいの化石を見つけた。それも、あとが、くっきり残っていた。そして、その化石に丸してもらった。やっぱり坂本先生は、すごいなーと思った。
(長江穂積)

 化石ほりの時は、かなづち、たがねを使いました。私は、まき貝の化石を見つけました。坂本先生が細かいところまで、教えて下さったので、みんな化石をとることができました。中には、ほたて貝の化石をとった人もいました。化石の色は、灰色と黒をまぜたような色でした。最初は、化石ほりはかんたんそうだなーと思っていたけれど、そんな事はありませんでした。
(松尾まどか)

巨岩にロッククライミング!  子どもたちはたくさんの化石を採集することができました。私自身も、下見に行ったときには全く全く気づかなかった場所から多くの化石がとれたことに本当に驚いています。また、川原のできかた、岩石の見方など、示唆に富むたくさんのお話をうかがうことができ、有意義な学習となりました。


こども こども

「みんなでお掃除一二三」


校長 福田景三郎


「ターラタララララー」 思わず手が動き足がスキップ、かろやかなウキウキするような楽しいメロディーが校舎をつつむ。体を動かして頭を働かせて、そして何よりも心をこめてみんなで力を合わせてお掃除する時間です。全校お掃除の始まりです。
 あっちへこっちへ一階から二階へ、四年教室から二年教室へと笑顔が波のように広がって行きます。
 小学校では縦割りお掃除班が大活躍です。一年生から六年生までを縦に分けて二十の班を作ります。各班一年から六年まで大体二名ずつで構成されています。その班が一週間ずつ学校中を交代してお掃除します。例えば一班は五年教室、二班は音楽室という具合です。
終礼後だと全校みんなでできないので給食後の午後一時から二十分間で行います。  なぜこの縦割りお掃除なのかを考えてみたいと思います。
 一つには、表現の仕方、理解の仕方も違う色々な考えを持つ異なる年齢のお友達と、どのようにすれば一緒に一つのお仕事ができるのかを学んでもらいたい、二つ目には、自分の物、自分の教室も大切だけれど 、みんなの物、みんなで使う所、廊下、音楽室、講堂なども同じ位大事なのだということを学んでもらいたい、つまり公共心を体験を通して学んでもらいたい、三つ目は、お掃除班は一年を前期、後期に分けてそれぞれ二十班ずつ作られ計四十班になります。つまり六年 生は全員半年間班長さんができます。もうすぐ中学生になる最上級生としてみんなをどのようにまとめていくかを学んでもらいたいのです。先生たちも一緒に今日も楽しくお掃除お掃除。


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