-3- 第345号 | 平成15年3月12日 |
短期大学 |
自分たちに出来る事
ボランティアサークル“カノン”
部長 浦野晴美
このサークルは「自分たちに出来る事で地域貢献をしていこう」という想いから結成されました。しかし、ボランティア経験の無い人ばかりでどうしたら良いのか分からず、中野区ボランティアセンターへ行き、ボランティア募集情報をいただきました。そこには老人ホームや児童館、日本語学校など様々な施設からのボランティア募集情報がありました。その中から、各自夏休みを利用しボランティアを行ないました。ボランティア初体験がこの夏休みと言う人が多かったようです。私もその一人です。
中野区上鷺にあるかみさぎホームには、月に一度のペースで、入居者さんと一緒にお菓子を作ったり、おしゃべりをしたり楽しい時を過ごしています。1月は、かみさぎホーム主催の餅つきの手伝いをしたり、新井薬師まで初詣に行ったり、お菓子作りにとどまらず様々な形でお付き合いをするようにもなってきました。料理作りでは、皆さん積極的に参加してくださり、私たちが教えていただく部分も多くあります。
私はかみさぎホームに初めて行き、一緒にスコーンを作った時、お年寄りたちと何を話し、どのようにしたら良いのか分からず、その場に居ることが苦痛でした。「もうここには来たくない」とまで思っていました。しかし、今ではかみさぎホームに行くのが楽しみとなっています。ボランティアとは継続し、そして何より自分も一緒に楽しむことが大切なのだと感じました。自分が楽しめなければ、お年寄りや子供たちも一緒に楽しむことは難しいですから。
施設の扉を開けて
事務課長 清水憲二生徒諸君と泣き笑いながら、がむしゃらに過ごしてきた15年間。ふっと息をついた時、教員としての建前で固まってきた自分が見えました。3H精神を生徒に説く私自身はいったい何を身につけてきたのだろうか。仕事以外で自分の狭い視野を広げたいと思いました。訪ねた中野ボランティアセンターで紹介されたのが養護施設の教育ボランティアでした。養護施設ってどんなところ?恥ずかしながらほとんど知識はありませんでした。
色々な理由で親と暮らせない子供達が入所し、集団生活をしている施設です。教育ボランティアはそんな子供達の勉強をみたり、職員とは違う立場で話し相手になったりする役割です。週1回、ほんのわずかな時間ですが、10年間続けてこられたのは毎回私にとって新しい発見があったらからも知れません。
最初に担当したのは5年生のK君。学校でも問題行動が多く、職員も手を焼く少年でした。少しも落ち着いて座っていられなくて勉強どころではありません。でも彼はこっそり詩を書いていました。お母さんを求める気持ちが流れていました。彼が傾倒していた尾崎豊の歌を二人で歌いました。次は中学2年のN美さん。友達や職員との葛藤、時に将来の夢も話してくれました。頑張って都立高校に入学したのに、そっと施設を出ていきました。でも去年の夏祭りに照れくさそうに元気な顔を見せました。次のT君とは今日で119回目。明るい中学サッカー部キャプテンです。いい加減だった彼が思春期を迎え、少しずつ大人になろうとしています。
等しく人間として生まれてきても育つ境遇は様々です。玄関を入ると飛びついてくる子供達の笑顔の奥に社会の大きな問題が見えてきます。
学園相談室
ひとりでなやまないで!
カウンセラー・今井祐子
開設時間:火曜日 11時〜17時
学園のいろいろな窓口の一つとして考えてください。
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