-5- 第345号 | 平成15年3月12日 |
医学技術専門学校
目指せ、エキスパート
専任講師 半藤厚司
卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。医技は臨床検査技師養成校であり、国家資格である臨床検査技師免許の取得が最大の目標です。しかし錯覚してはいけないのは、免許取得は目標ではありますがゴール地点ではなく、臨床検査技師として活躍するためのスタート地点なのだということです。運転免許を考えてみて下さい。免許取りたての頃は運転技術も未熟で、公道を走るのも怖かったと思います。臨床検査技師免許も、検査技師として必要最低限の知識と技術を有することを認められただけであって、一人前の検査技師であることの証ではありません。この先どのような検査技師として医療現場で活躍できるかは皆さんの心がけ一つであり、また力があればいくらでも認められ、伸びていける職業です。つまり、スーパーへの買い物だけに運転するか、世界で活躍するF1ドライバーを目指すかは各自の意識次第ということです。東京文化を卒業し臨床検査技師免許を取得したからにはそれだけに満足せず、是非エキスパートを目指して下さい。
心のより所となる母校を目指して
専任講師 菊地 由江
ご卒業おめでとうございます。今年度から医技に勤め始めた私にとって卒業生の皆さんとは、たった一年間のお付き合いでしたが、毎日一生懸命勉強している姿がとても印象深く心に残っています。初めて皆さんにお会いした時はちょうど一年前の4月、病院実習が始まったばかりの頃でした。お互い緊張していた時期だと思います。皆さんもこれからは社会人1年生として学生時代には感じたことのない新たな緊張感を感じることでしょう。また、臨床検査技師の卵として、まだまだ多くのことを学んでいくことと思います。私も伝統ある医技の教員の一人として、これからも大学院後期課程で専門分野の勉強を続けて行きたいと思っています。同時に卒業生の皆さんが公私ともに迷ったり悩んだり、困った時にはいつでも戻ってこられる学校づくりにも取り組んでいきたいと思っています。貴重な3年間という学生時代に学んだことを十分に生かして、立派な臨床検査技師となり、希望に満ちた人生を歩んでもらいたいと願っています。そして、またお会い出来る日を楽しみにしています。
就職内定を戴いて
3年 山本 はるな
年月が経つのは早いもので、私達はこの四月から社会人としての一歩を踏み出します。卒業を間近に控えた今、三年間の学生生活を振り返ってみると様々な事が思い出されます。
四年制大学の工学部を卒業し、大手メーカーの営業職として勤めていた私は、家族の入院が切っ掛けとなり、心機一転して臨床検査技師を目指しました。学生生活は、実習・レポート・試験などとても忙しい毎日でしたが、臨地実習を終えた今では、日々の勉強の積み重ねが医療の現場における一番大切な基礎作りであると思います。
半年間の臨地実習では、机上の勉強では分からない医療人としての姿勢を始め、医療の原点は「人対人」である事を改めて学ばさせて頂きました。幸運な事に私の場合、臨地実習先の千葉大学病院から就職内定を頂く事ができ、病気で辛い思いをしている患者様の為の医療を提供したいと気持ちを新たにしております。
医療人としてのスタート地点に立った今、充実した学生生活を常に支えて下さった多くの先生方を始め、周囲の方々への感謝の気持ちを、この場を借りてお伝えしたいと思います。
努力することが好きになりました
3年 宇都宮 奈央
私は、中学や高校も東京文化に通っていましたが、医技ではそれまでとは全く違い、勉強やレポートや実習などについていくことができるのかと不安になる時もありました。しかし、学友会役員もしながら何とかついていこうと必死に勉強をしました。三年次の6ヶ月間にわたる病院実習では、一・二年生で勉強をしていたことが基礎となり、また、多くの患者様と接することで色々なことに興味を持ち、自分から調べようとすることが多くなりました。それら全てが力となり、三年生の始めの頃には頂けるとは思ってもいなかった済生会中央病院への就職推薦状を頂き、昨年末には内定書を頂くことができました。これも、合格を目指して必死で努力を続けていた自分と、それを陰から支えて下さっていた先生方、そして病院での患者様との接し方や検査法を丁寧に教えて下さった技師の方々のお陰だと思い、感謝の気持ちでいっぱいです。それと同時に、やはり努力をすればいつかは力になり結果へつながるのだと思い、そのことを忘れずにこれからも努力を続け、より良い人間になっていきたいと思っています。