-1- 第352号 | 平成17年7月8日 |
学務理事・升野龍男
2007年10月16日まで、あと823日。この日、東京文化学園は創立80周年を迎えます。以前ご案内致しましたが、我々はその節目を「ルネッサンス80、つまり「文化の復興」として捉えております。その概要が決まりましたので、お知らせいたします。
時間の流れは、過去→現在→未来です。しかし、夢追求の流れはそうではありません。過去→未来→現在。過去から夢、つまり未来を考える。そのために現在なにをしなければならないかを具体化する。今回も同様な作業をしているのです。
これからご紹介する「ルネッサンス80」は、以下の6つのプロジェクトからなるダイナミックな運動体。このうち幾つかは、既に助走作業を開始しております。
●医技の短大化
来年4月、短大に臨床検査学科を新設する方向で検討中。短大の前身・女子経済専門学校から独立した機能のルネッサンスである。
●校舎増改築プロジェクト
中高校舎の耐震工事は8月末で完了する予定である。続いて資金の目処がはっきりした段階で、中高裏手スペースの有効活用に着手。
考えられる方向としては、学園全体の多目的室および中高新図書館建築である。
その後、10号館(中高図書館と作法室)を短大用施設として有効活用。これにより、新渡戸記念館の一部を幼稚園・小学校に提供することが可能となる。このようなスペースの有効活用により、学園全体の活性化を図ってゆく。
●3Hボランティアセンター
学園内に当センターを設置。「地域貢献」を具体的に推進する。学校は地域住民の一員。社会貢献、地域貢献は、ボランティアではなく、学校の義務の一つ。「教育・研究・地域貢献」を当学園活動の三本柱とする。
当センターには各学校の「地域貢献」担当者を複属させ、学生との協働活動により地域貢献を行う。
●新たな文化創造活動
- 連続「公開講座」開設短大、医技での研究成果を世に問う場とする。
- 「新渡戸稲造研究」及び「新渡戸セミナー」実施
新渡戸イズム継承は、本学園の大きな役目である。
その明確な意思表示として、本学園を文字通り「新渡戸イズムの情報受発信基地」とする。そのベース作業として、新渡戸稲造研究を推進し、その成果を「新渡戸セミナー」で発表する。
- イブニングセミナー(既に中高で実施)を地域住民にも公開する。
- 学園音楽祭」の開催
幼稚園、小学校、中高、医技、短大、同窓会が一体となったチームを形成し、学園音楽会を開催する。
●文化伝承
- アーカイブス(公式保存文書化)事業
新渡戸稲造、森本厚吉等にまつわる情報の中から伝承が必要なものを明確にし、それらのアーカイブス化を行う。
- 情報提供の方法
ホームページ、学園史を作成し、資料および問い合わせに対応する。
- 「新渡戸語録」を現代的に活用してゆく
新渡戸イズムを現代的に翻訳し、これからの日本にとって必要不可欠な「倫理」として打ち出す。
この作業は、中高で現在作成の「心の教育本=夢に向かって」を中核とする。
●「3H奨学金=仮称」の設置と運営
同窓会の支援により、新たに奨学金制度を設ける。
●「ルネッサンス80」式典委員会の設置
式典とフェスティバル開催日は、2007年10月16日(創立記念日)とする。
以上ですが、夢を夢で終わらせないためには、毎日の小さな積み重ねが必要です。
これは言い換えれば「目前の義務を果たす」ということ。
これこそ、新渡戸稲造語録の中でも代表的な言葉。一致団結して、この運動を実らせましょう。皆様方の絶大なご支援を、お願い申し上げます。
ルネッサンス80 ロゴ