-3- 第360号 | 平成20年3月11日 |
短期大学 臨床検査学科 |
医学技術専門学校 |
卒業にむけて
准教授 藤田和博
三年生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。本校は創立以来五十五年の間に3,000名を越える優秀な人材を世に送り出してまいりました。そしてこの度、専門学校として最後の卒業生が巣立っていきます。臨床検査技師として社会で活躍することを目標に、本校で学んだことは皆さんの財産であると思います。また、「Head, Hands, Heart」の3H精神を根底とした本学の教育理念は社会においても通じるものがあり、人間形成の上でもきわめて重要と考えられます。
さて、今日の医療を取り巻く環境は厳しい状況にあると同時に、変革の時期であるともいえます。このような中で医療全般、さらに社会全体の動きを敏感に感じ取ることも必要と思います。また、専門領域における認定制度などは学術、技術を高める上での自己研鑽の場になっていくでしょう。
三年生の皆さんとの接点は学内行事、実習病院先、また国家試験対策などの限られた時間ではありましたが、社会に出てからそれぞれの分野でご活躍されることを祈念いたします。
事務室 志水 あゆみ
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
今、皆さんの瞼には友人や恩師と語り合い楽しかったこと、またレポートや実験で頑張ったこと、病院実習を通じて臨床検査技師として生きる道を真剣に考えたことなど、次々と走馬灯のように思い出されることでしょう。
私は、昨年の1月から臨検校舎の事務に配属となったため、約1年間の短いおつきあいでしたが、目標に向かって頑張っていた皆さんの姿が深く印象に残っています。毎日大変だったことと思いますが、いつも明るく挨拶をしてくれましたね。元気な挨拶に、事務室一同パワーを貰っていました。
社会人生活は学生生活と違い、少し窮屈に感じるかもしれません。仕事をはじめ、人との付き合いなど、自分の思い描いた通りにならず悩んでしまうこともあるでしょうが、社会の中で成長する一つの段階と考えて、前向きに取り組んでほしいと思います。
また、そのような時、あの元気で明るい挨拶を忘れないで下さい。やる気と元気が言葉にあらわれた皆さんの気持ちのよい挨拶は、新しい生活の中でもまわりを明るくすることができるはずです。50年以上の歴史を持つ東京文化医学技術専門学校の最後の卒業生として、前向きさと明るさだけは誰にも負けない社会人になって欲しいと心から願っています。
みなさんのご活躍を期待しています。
医療技術セミナーに参加して
臨床検査学科 二年 津吉 憲一
▼各国の学生達とピース(右から2人目)一日に八千人死亡しています。この数はなんだか分かりますか?
今回僕は、昨年の十二月十五日から一泊二日の日程で、横浜のJICAにて行われた国際医療技術学生合同セミナーに参加してきました。テーマは感染症です。
講演していただいた諸先生方は、現代も国際協力に御尽力されている方々で、実際に活動されたことを中心に現在の世界医療の状態をありのまま伝えて下さいました。
日本のように衛生管理の整った国で生活していると、想像もできませんが、発展途上国では五人に一人の子供達が五歳未満で死亡し、毎年五十万人の妊婦が死亡しています。また、冒頭で示した数字なのですが、世界では毎日八千人の人々がAIDSによって死亡しています。そして、新たに毎日アフリカだけで千七百人の人達が新しく感染しています。皆さんこの事実をどう考えますか?
今回、この事を、世界七カ国から集まった四十五人の人々と学んできました。彼らは、最先端の勉強をし、最も国際医療に関心を持っている人達です。僕自身は教えられているばかりでしたが、学校の授業の何時間分にも代え難い勉強をさせもらいました。
このセミナーに参加して僕は多くの課題を与えられた気がします。また、その分得た物もたくさんあります。まだまだ、知識も経験も十分ではありませんが、今出来ることを一つ一つ行っていき、国際社会に貢献できる臨床検査技師になれたらいいと思います。最後にこれは、皆で討論した内容です。国際貢献において『差別と区別』あなたはどう線引きしますか?