平成14年(2002年)5月16日、岩手県盛岡市の東北の新興住宅地にある盛岡市立米内(よない)中学校から3年生6人と澤口先生が来校しました。これは、修学旅行でのグループ別自主行動の一環として、「先人の後を追え! 〜新渡戸稲造を探る〜」のテーマで本学園を訪問したものです。学園からは森本晴生理事長・学長・校長らが出迎えました。
第二会議室で、学園の伝統にしたがって、手作りのパウンドケーキと紅茶で来校者をもてなしました。三浦君からの挨拶と、全員の自己紹介の後で、森本理事長から「学園の初代校長・新渡戸稲造先生が、創立者・森本厚吉先生の恩師であり、共通する生涯を送っていること、この二人が協力してこの学校と作り上げたこと、新渡戸先生の英語と日本語の額が学園にあることなど、授業前の『沈黙』など新渡戸精神がこの学園に残されていること、運動会で女子生徒を膝に乗せたエピソード」などのお話がありました。
学園からは、小冊子「東京文化学園の誕生とその精神」(藤井茂著、新渡戸稲造研究第4号)をお贈りしました。
写真(左):会議室での懇談
つづいて、会議室に掲げられた、新渡戸先生書の額2枚「心清者福也」「Haste not, Rest not.」(この書は花巻新渡戸記念館にもある。)などと、短大図書館に掲げてある新渡戸先生書の額2枚「心外無別法」「Haste not & Rest more.」を見学しました。
写真(右):森本理事長から「心清者福也」の額の説明を聞きました
中学校の教室では、授業の始まりの挨拶の後で『1分間の沈黙』をしているところを見学しました。『1分間の沈黙』で本当に静かになる場面がとても印象的だったようです。
- 注:
- 1分間の沈黙=新渡戸稲造が1931年に本校の前身「女子経済専門学校附属高等女学校」の「教職員心得」として残した「一、毎日授業を始むるに当り一分間の沈黙を守ること。」にもとづく。国際連盟事務次長の時に、新渡戸稲造が宗教が異なる国際会議に際して初めの1分間の沈黙であとの会議の効率を高めたことに由来する。
校庭では、両先生の銅像を見学し、新渡戸先生像の前では記念撮影をしました。
写真(左):新渡戸先生像の前で記念撮影
英語をよく話す両先生の像にさわると、英語が上達するという本校生徒のうわさ話を森本理事長が紹介すると、さわってみる人もいました。
米内中学校の皆さんは、予定を少し延ばして11時半頃に次の訪問先に向かい ました。
写真(右):森本先生像の足に触れてみました