野尻学荘がはじまって5日目の11日午後には、快泳が行われました。
快泳は隣接する東洋英和の野尻キャンプから800メートル、時間にして20分の隊列水泳です。
例年の快泳では、やや表情の硬いボーイズが見られましたが、今年は朝涼しく日中は暑いという、夏らしい毎日が続いているせいか少し余裕が感じられます。
サマータイムの14時に水上プログラムの開始を告げるチャイム「ザザンブ」がキャンプサイトに響きました。
キャビンのボーイズたちはバスタオルを首に掛けて、中央階段をキツツキハウス前のグランドに集まってきました。
隊列表で自分の位置と一緒に泳ぐバディを確認し、快泳の説明に聞き入ります。
水場に移動し、水上活動の時に安全確認のために用いるネームプレート「いのち」を預けて、移動を始めました。
14時40分には快泳隊列がスタートしました。
水温は27℃で晴れ、強い北風が吹いています。
15時ちょうど学荘のボート桟橋に着荘。
27名の参加者のうちには、数名完泳出来なかったボーイズがいましたが、一週間後の遠泳に再度挑戦したいと心に決めた様子でした。
遠泳や快泳で野尻湖をわたる時、今日の様に心地よい追い風を感じることがしばしばあります。
それは少年たちが、いつも以上に心のなかの帆を広げているからなのかも知れません。
キャンプ生活にあっては、傷つきやすくいつもは深くしまっている帆を、安心して広げてみる経験をしているかのようです。
それは安心して「いつも一緒にいる」仲間たちとの相互作用であると私は思います。
そして、心のなかの帆に風を感じる時、大きな恵みを与えられていることを実感しています。
今日に至るまで、皆元気で楽しく充実したキャンプ生活を満喫しております。
プログラムディレクター 大倉健宏