「第65回 野尻学荘だより」 第4号


[No.04] 発信日:08/12/2000
長野県上水内郡信濃町桐久保 東京YMCA野尻キャンプ


 野尻学荘がはじまって5日目の11日午後には、快泳が行われました。

快泳は隣接する東洋英和の野尻キャンプから800メートル、時間にして20分の隊列水泳です。
例年の快泳では、やや表情の硬いボーイズが見られましたが、今年は朝涼しく日中は暑いという、夏らしい毎日が続いているせいか少し余裕が感じられます。

 サマータイムの14時に水上プログラムの開始を告げるチャイム「ザザンブ」がキャンプサイトに響きました。
キャビンのボーイズたちはバスタオルを首に掛けて、中央階段をキツツキハウス前のグランドに集まってきました。
隊列表で自分の位置と一緒に泳ぐバディを確認し、快泳の説明に聞き入ります。
水場に移動し、水上活動の時に安全確認のために用いるネームプレート「いのち」を預けて、移動を始めました。

14時40分には快泳隊列がスタートしました。
水温は27℃で晴れ、強い北風が吹いています。
15時ちょうど学荘のボート桟橋に着荘。
27名の参加者のうちには、数名完泳出来なかったボーイズがいましたが、一週間後の遠泳に再度挑戦したいと心に決めた様子でした。

 遠泳や快泳で野尻湖をわたる時、今日の様に心地よい追い風を感じることがしばしばあります。
それは少年たちが、いつも以上に心のなかの帆を広げているからなのかも知れません。
キャンプ生活にあっては、傷つきやすくいつもは深くしまっている帆を、安心して広げてみる経験をしているかのようです。
それは安心して「いつも一緒にいる」仲間たちとの相互作用であると私は思います。
そして、心のなかの帆に風を感じる時、大きな恵みを与えられていることを実感しています。

 今日に至るまで、皆元気で楽しく充実したキャンプ生活を満喫しております。

プログラムディレクター 大倉健宏



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