「第68回 野尻学荘だより」

No.68−06

発信日:2003/08/18(Mon) 15:06




やっと出された梅雨明け宣言を聞いてから始まった第68回野尻学荘でしたが、大型台風の接近に始まり、梅雨前線もどきが天気図上に未だに居座っているようで、野尻湖でも青空が顔を見せたのはまだ数日です。

野尻学荘の風物詩とでも言える、サンサンと照りつける太陽の元での水泳もまだ数回しかできず、湖畔にこだまするボーイズの叫ぶ声と湖水へザザンブ!と飛び込む音が十分に聞けないのが少々残念です。その代わり、新しい卓球台の入ったキツツキハウスでのボールを打つ音や歓声、リーダーやボーイズが弾くメインホールのピアノの音、そして例年よりずっと多いギターを練習するボーイズの雑音?が賑やかに響き渡っています。

先週半ばあたりから18日に行われる遠泳当日の天気が気になっていました。予報では18日(月)から晴れマークが見られたので、何とか天気が間に合うのではないかと期待をしていました。しかしながら只今8月18日(月)学荘時間午前9時(日本標準時8時)の野尻湖は「雨」です。

昨夜の拡大リーダー会(スタッフ全体での遠泳打合せ)で打ち合わせたとおり、本日の学荘は夜明け前からリーダー達の遠泳準備がはじまり、寝起きの悪い某リーダーでさえ何とか起きて皆と一緒にてきぱきと働いていました。ボートのアカ汲み、浮き輪や浮力体(ライフジャケット)の搬入と手際よく動きまわり、旗揚げ前には準備完了! しかしながら、気象庁5時発表の天気予報は「曇り一時雨」、早朝の下見では気温20度、水温23度!

夜明け前に上がっていた雨が朝食とともに再び降り出し、気温もわずかに下がってしまいました。朝食後、遠泳担当の私と大倉ディレクターとで再度協議し、今後天気の好転が望めないこと、気温、水温とも低く上昇が期待できないこと、ボーイズの心身の状況などを総合的に判断し、学荘時間午前7:40分、今年の遠泳を中止することを決断し、殖栗荘長、土谷ディレクターに報告して正式に決定しました。

中止の報告をキャビンで聞いたボーイズの反応は残念がる者、ホッとした表情を見せる者、黙って聞いている者などそれぞれでした。約3.5km、約2時間の遠泳は学荘の重要なプログラムです。この大きなチャレンジがボーイズにとってどれだけの成長を促すかは明らかです。ボーイズそれぞれにとっては、初めてのビッグ・チャレンジであったり、再挑戦であったり、また年に一回の大きな楽しみであったりと様々だと思います。しかしながら、これらのチャレンジも周到な準備と的確な状況判断があってのことです。今回のこの判断もボーイズに理解をしてもらい、貴重な経験として共有できることを願っています。そして是非、来年もチャレンジしてほしいと思います。

今、ボーイズは降り続く雨の音を聞きながらCT(キャビンタイム)にはいっています。カードゲームに興じるキャビン、リーダーの出すお題をそれぞれが絵に描いて楽しむキャビン、今夜のスタンツ大会の出し物を決めているキャビン、桐久保工房(木工)で「スーパーいのち」を作るキャビン、昨夜半の大仕事?で「今は、まったりしてるんです!」という高校生キャビンなど、みなゆったりとした時間の中で過ごしています。

昨日から食事時に、最終日リーダーが演じる「サルカニ合戦」の歌の練習も始まりました! 学荘生活もそろそろ終盤です。なにはともあれ Come on sunshine!!!

学荘便り68_6

(8月18日 ウオーターフロント・ディレクター 高橋 伸)

*写真は桐久保工房での「スーパーいのち」作り(木工)の様子。


注記:この「野尻学荘だより」は会期中野尻学荘現地から直接BBSにお送りしたものを再編集しました。


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