野尻湖にある東京YMCAのキャンプ場に今年も野尻学荘(以下学荘)の火が点火されました。第69回野尻学荘の始まりです。
夕食後、キツツキホール(旧メインホール)の前に集まり、地面に置かれた缶トーチ(誘導火)を頼りにファイアプレスで静かに友情の火を待ちました。お互いの顔も見えないくらいの暗闇の中、遠くから炎の光がゆらゆらと揺れながら近づいてきます。すると森の木々のシルエットが浮かび上がりながら、光がきたことを告げてくれます。トーチを持つボーイズの顔が見え円陣になった仲間の前をぐるりと歩くと、座っている一人一人の顔がふわっと一瞬見えます。点火がすむと小さなぱちぱちと木が燃える音、燃え上がっていく炎を 見つめながらトミさん(富岡正男音楽顧問)と練習した「しずかに しずかに」を歌いました。
♪静かに静かに 見つめていよう。 輝く光は昔も今も、静かに静かに見つめていよう。
♪大きく大きく 希望を燃えろ。輝く光は昔も今も、大きく大きく 希望を燃えろ。
♪きれいに きれいに清める炎。輝く光は昔も今も、きれいに きれに清める炎。
歌い終わるころには、全員の顔がはっきりと見えるぐらい大きなファイアになっていました。荘歌「山々高く」を歌い、新参加者は友情の火の前で、学荘の仲間になった証であるたすきを渡されました。荘長からこの地にキャンプ場を開いた小林弥太郎氏の言葉「限りなき成長」が、人生のつまでも続くテーマであることを聞き、日下部拓チャプレンのお祈りの後、各キャビンから持ってきたランプに分火をしてそれぞれのキャビンに戻りました。
野尻の初めての夜、見回りにいきましたら、キャビンカウンセラーがボーイズが眠るまで、ランプのそばでボーイズの書いたキャンパー日誌に目を通していました。キャビンを2週間グループを守る頼れる兄貴たちの初日でもあります。
行きの交通は土曜日の午前ということもあり、都内から上信越道に抜けるまで渋滞がありキャンプ場には約5時間かかってつきました。みんな元気です。ご安心ください。
長いキャンプです。生活するためにどうしたらよいか、ゆっくり話をしながら進めていきます。
(荘長 斉藤 章)
*写真は開荘式にて新参加ボーイズにたすきを渡す斉藤荘長
注記:この「野尻学荘だより」は会期中野尻学荘現地から直接BBSにお送りしたものを再編集しました。