「第69回 野尻学荘だより」

No.69−04

発信日:2004/08/15(Sun) 20:47




アウティングの効用

 野尻学荘7日目の8月13日(金)から二日間の日程で、アウティングが行われました。アウティングとは、自分のキャビングループを中心に野尻キャンプの施設以外で、一泊して来るというプログラムです。どこに行くのか?どのような行程を歩くのか?どのような備品が必要か?誰が備品を持つのか?などすべて自分たちのグループで決めていかなくてはなりません。
 野尻学荘は固定宿泊施設を利用しているキャンプです。毎日、専門のコックさんつくる食事が提供され、生活の基盤であるキャビンには自分専用のあたたかいベッドがあります。野尻学荘で生活することは、自宅の自分の部屋とまではいきませんが、実は、とても守られた環境にあるのです。
 しかし、アウティングが行われるこの二日間はそうはいきません。自分たちのグループで食事をつくらなければなりませんし、長い距離を歩き、野営場でテントを張り寝床をつくらなくてはならないのです。眠り慣れない寝袋にくるまり、キャビンの仲間達と密着して眠ります。
 アウティングには、徐々に慣れてきた野尻学荘の生活とはまた違う、ワイルドな一日があります。そして、そうした「生活」に気づきためのきっかけとして、野尻学荘にはアウティングが用意されているのです。
 このようにアウティングでのワイルドな環境は、グループの仲間と「嫌でも協力しなければならない環境」を創り出します。その意味で、「グループでの共同生活」にまた違ったスパイスを加え、キャンプ後半への第一歩となるのです。
 今年のアウティングは、天候にも恵まれ、目的地を変更することなくそれぞれのキャビングループが無事野尻キャンプに戻ってくることが出来ました。途中、いくつかのハプニングもありましたが、大事に至らず、みな元気に過ごしています。
 言い合いや、ケンカ、愚痴や不平ももちろんあります。
 だからこそ、ボーイズ達は何かを感じて、今キャンプサイトで遊んでいるのでしょう。

静かだった野尻キャンプに、野尻学荘荘歌が聞こえてきます。
アウティングから帰ってくるボーイズ達の声です。
たった一週間居るだけなのに、
彼らにとって、野尻学荘が帰ってくる場所になっています。
これからも彼らのためのこの場所で、
たくさんのかかわりがあることでしょう。


 今年は、野尻学荘の活動を応援して下さるKAY合唱団(ケイエイワイがっしょうだん)様より、6人用テント4張りのご寄付を頂きました。記して感謝致します。


第69回野尻学荘:アウティング目的地一覧
【】内がこれまでに決まったキャビンネームです。
12キャビン:中学1年生 野地リーダー
野尻湖一周(野尻湖高原キャンプ場泊)

11キャビン:中学2〜3年生 石澤リーダー
斑尾山(斑尾山山頂泊)

7キャビン:中学2〜3年生 宮川リーダー
斑尾山(大池湖畔泊)

8キャビン:中学2〜3年生【Button押して!】 鈴木リーダー
斑尾山(大池湖畔泊)

9キャビン:高校1年生【宇宙船モナコMM】青山リーダー
火打山(高野池ヒュッテ)

8キャビン:中学2〜3年生【Button押して!】 鈴木リーダー
斑尾山(大池湖畔泊)

10キャビン:高校2〜3年生【パンニナニハサムニダ】長沢リーダー
妙高山(黒沢池ヒュッテ)


(リーダーシップ・ディベロップメントディレクター:東貴宏)


注記:この「野尻学荘だより」は会期中野尻学荘現地から直接BBSにお送りしたものを再編集しました。


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