皆様いかがお過ごしでしょうか?第69回野尻学荘もいよいよ後半に入っております。今号では野尻学荘の「動」と「静」をご紹介しましょう。
野尻学荘では、毎朝「実修」の前に礼拝があります。このキャンプはキリスト教伝道が第一の目的ではありませんが、東京YMCAの原点であり、また、野尻学荘のバックボーンでもあるキリスト教に根ざした価値観を知ってもらうために、プログラムのひとつとして礼拝が取り入られている訳です。キャンプ出身の牧師ということで、野尻学荘のOB会である野尻学荘クラブから、渡航費用を援助していただきアメリカから招きを受けて、その指導にあたっております。
礼拝ではイエスのたとえ話を中心にテキストを選び、キャンプ生活の流れに合わせて、少年たちが日常生活で直面する身近な例を出しながら、価値観や人生観を問いかけています。ボーイズ達は、キャンパー日誌にチャプレンに一言コメントを寄せてもらっています。「分からない」「その話はおかしい」と厳しい言葉もぶつけて来てくれます。同時に思春期らしい悩みや迷いをぶつけて来るので、返事を書く私も真剣です。
さて、キャンプの「動」ですが、1泊2日のアウティングから戻ってきたボーイズ達には、目立って変化がいくつか見られます。話し声が大きく明るくなったこと、ご飯のお代わりの列が長くなったこと、自主的に動ける人が増えたことが特に目立ちます。昨夜は、中学生から高校生・リーダーも交えて、グランドでSケンを行いました。地面に倒されながら中学生も高校生も入り乱れて本気になって遊んでいました。「お前強いな」なんて言われた中学生はきっと最高に嬉しい気分だと思います。
明日は午前中に遠泳が予定されています。野尻湖の対岸にある枇杷島から約3.6キロを、隊列を組んで学荘まで泳いで横断するのです。それぞれのボーイズが自分の持っている力を出し切ってチャレンジしてもらいたいと思っています。どうぞ、覚えてお祈りください。
(在主平安 チャプレン・日下部拓)
注記:この「野尻学荘だより」は会期中野尻学荘現地から直接BBSにお送りしたものを再編集しました。