-3- 第354号 | 平成18年3月6日 |
短期大学 |
楽しかった二年間
児童生活専攻主任教授 星 道子
ご卒業おめでとうございます。 思い返せば入学式から早二年が過ぎてしまいました。 その二年間で、最も印象に残ったのは体育祭と新渡戸祭です。体育祭ではCクラスのみなさんと一緒に応援し、一体感を感じることができました。新渡戸祭では、Cクラスはコ―ラス・お店屋さんごっこをし、沢山の子ども達を受け入れ、皆で楽しく過ごしました。 それぞれが、たくさんの仕事を抱えており、後片付けをできない人がいましたが、残った何人かで文句も言わず、最後まできれいに片付けてくれました。 そして一年最後の締めくくりの時、「私たちが使っていた実習室だから」と言って、自発的に実習室を掃除してくれました。 このような、団結し、人を思いやる心というものは一人では決して身につかないものです。 この学校では活く頭、勤しむ双手、寛き心の3H精神がありますが、みなさんは、大学生活を通じ、そういう心が身についたのではないでしょうか。 このような3H精神を胸にこれからみなさんは専攻科に進み、良い保育士となってくれることを期待します。 二年間ありがとうございました。 ご卒業おめでとうございます。
新渡戸祭にて(Cクラスのコーラス)
臨床検査学科と、児童生活専攻科スタート!
臨床検査学科を設置することが文部科学省から認可され、「臨床医学や臨床検査学の高いレベルの知識を持ち健康に関する指導的役割を果たせる人材の育成」をめざすことになりました。
これによって、生活学科に臨床検査学科を加えて、新たな二学科時代を迎えることとなりました。生活学科の栄養士、介護福祉士、保育士の養成、臨床検査学科の臨床検査技師養成と、本学は「健康・医療・福祉関連領域に横断的活躍ができる人材育成」という一層明確なビジョンを打ち立てたことになります。
また、生活学科児童生活専攻での保育士養成は三年を必要とすることから、三年目は専攻科児童生活専攻で「生きる力」の涵養、「こころの教育」をめざします。そのための専攻科が同じく四月からスタートすることになりました。
(教務部)
生活学科「六十五歳は高年齢者ではない」
生活福祉専任講師 森本順子
世界の最長寿国、として久しい我国だが、65歳を「高齢者」と呼ぶことに(もちろん呼ばれることにも)抵抗感はありませんか。
現在の人口統計では、15〜64歳を生産年齢人口(8,500万人)とし、65歳以上を高齢者人口(2,500万人)と定義している。
その数字から、「1人のお年寄りを3.4人で支えなければならない」などと悲観的に語られてきた。
しかし、平均寿命が男性で80歳、女性で90歳に迫る今、日本人は各年代で驚くほど元気な人が多い。
65歳の人の多くは、30〜40年前ならば50代前半と言って通用するのではないか。
戦後ずっと変わらぬ基準のまま、統計上の「高齢者」が増えたからと言って、昔のような、支えられるべき老人が増加しているわけではないと感じる。
試みに、高齢者人口の線引きを70歳に引き上げてみよう。
すると、740万人が生産年齢人口に復帰し、1人のお年寄りに対して、支える世代は5.25人もいる計算になる。
古くなった「高齢者」の定義を見直そうそれに合わせて雇用のあり方や社会保障を改革していけば、見えてくるのは停滞した「老化社会」ではなく、活気ある「長寿社会」である。支え必要とする人はきちんと支え、健康で意欲のある人は何歳になっても支え手に回る。
そんな生涯現役社会を目指そう。