-2- 第360号 | 平成20年3月11日 |
短期大学 生活学科 |
卒業おめでとう
グローバルに考える視点を持って
食物栄養専攻主任 守屋哲博
さまざまな希望と使命を胸に秘め、栄養士を目指して本学の食物栄養専攻に入学された80余名の皆さん、卒業おめでとう。瞬く間の2年間には、講義や実習で栄養士としてのやりがいや悩みを感じた日々、友人と一緒に種々の行事の熱中した日々などが詰まっていて、充実した貴重な短大生活だったことでしょう。また一方で、繰り返された食品偽装に代表される食の安全性が最も脅かされた2年間でもありました。
そのような時代を真っ正面に見据え、季節が変わる度に脱皮してしていくように思えるあなた方の成長に私たちは驚きと頼もしさを感じていました。これからは栄養士として、また他の分野で働いても、社会への貢献と今以上の人間的成長を願っています。「食」を学んだ者として、「食」と私たちの健康をグローバルに考える視点を常に持ち続けてください。
新しい出航
生活福祉専攻科主任 斉藤和良
ご卒業おめでとうございます。2年間のあわただしい短大生活を終え、いよいよ社会に船出することとなった卒業生諸君、心からお祝いを申し上げます。
人生という荒波の中で、楽しいこともあり、また悲しいこともあり、様々なことを体験すると思います。それぞれ進むべき航路が違っていても、それぞれには新しい出会いがあり、自己の目標という羅針盤に従って前進していくものと確信しています。どうか自己実現に向かって頑張ってください。
▲生活福祉専攻卒業時共通試験の様子
幼稚園教諭養成がはじまった
児童生活専攻教授 星 道子
児童生活専攻二年生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。我が専攻初の幼稚園教諭となり、専攻科へ進まれることを心よりお祝い申し上げます。
最近「K(=空気が)Y(=読めない)」と言われ、場の空気を読めない人たちの増加が問題になっています。人間社会で生きていく上で、また、子どもたちとの対応の中でも一番必要なことは、「相手の気持ちを読み取ること」と思います。みなさんには、「冬休みの間に見つけた子どもの姿」を書いてもらいましたが、「場の空気が読める」心遣いが身についていったことを感じ、感激しました。
今後、知識を更に深め、より子どもの心を読み取ることのできる保育者を目ざし、社会に出ても現状に満足せず、チャレンジ精神を持って進んでいってもらいたいと思います。
これからのみなさんのご活躍を期待し、心から応援させていただきます。
生活学科言葉はこころの活力
音楽教育研究室専任講師 川村祥子
先日、東京にも雪が5センチほど積もった日がありました。自宅の前を雪かきしていたら通りがかりの見知らぬ初老のご婦人が声を掛けてくれました。「ありがとう、よく降るわね。」その言葉を自然に受け止められたのか、次のタイミングで言葉が出ました。「お気をつけて。」この何気ないやり取りは、その後の作業の活力になりました。
「乗り物は速くなったが人は孤独になった。知識はふえたが豊かな感情を無くした。人よりも機械が、心よりも知識が優先される。そんな人生は無に等しい。」これは「喜劇王」と称される映画界の巨匠チャップリンの言葉です。ワンチャンスしか無かった時代を経て、今やシャッターチャンスは何度でもあり、無駄なものはどんどん切り捨てカットされる時代になりました。そんな時代に生きる私たちだからこそ、人との触れあいや相手を思いやる気持ちには無駄というものはないという、決して見捨てることのない人との関わりを持っていくことが大切なのではないでしょうか。
人との関わりとは、お互いの存在価値を認めることからはじまるようです。